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2009年10月23日 (金)

なんのこっちゃ。

『押尾被告の公判で、死亡女性の話題が出るかは裁判官次第だと思います』

と、誰かが言っていた。
趣旨としては保護責任者遺棄致死罪に処せられるのか、という点である。

ほんまか?

ということで検証してみよう。
まず、答えは『ほんまか?』である。

まず、本件は麻薬取締法違反なので、
原則として女性の亡くなった件は話題にならない。
『公訴事実の同一性』
といって、歴史的事実が1つで、法律上一罪と評価できる場合は、
後に保護責任者遺棄致死罪のほうも問われることになりうるが、
今回はそういう評価ができない事件なので、
それもない。

よって、まず保護責任者遺棄致死罪の話題は出てこない。

なお、女性と一緒に使っていた、という事実は出てくる。
その後の女性への対応が、被告人自身が麻薬を使っていたことの裏付けにもなる。
しかしこれは、被告人がラリっていたこと、つまり『心神耗弱』といって、
保護責任者遺棄致死罪を不成立にする可能性のある事実なので、
(もちろん刑法上はalicという別の問題ともかかわる)
保護責任者遺棄致死罪の起訴がされてから問題になりそうだが、
麻薬使用を認めている今回、検察官が積極的に主張してもしなくても
結論はかわんないだろうから、するまい。

弁護人がわざわざ言って保護責任者遺棄致死罪で起訴してくれと言わんばかりの態度をとるとも思えない。

そんな中、裁判官が積極的に話題を持ち出すこともない(当事者主義)と思える。

そこで、
『ほんまか?』『なんのこっちゃ』
と、こう思ったのである。

一瞬で考えたにしては、我ながらなかなか長い。

あ、もちろん、
麻薬取締法違反でしか起訴されていない人に、保護責任者遺棄致死罪の刑が科されるわけがないことは、
また別の話である。
(起訴独占主義・処分権主義。)

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